業務改善の日々 1話:書類管理の見直し

小さな一歩!必要な書類が出てくるルールを作る

今回から、私が職場で実践してきた業務改善を1つずつ紹介していきます。

今回は「必要な書類が出てくるルールを作る」です。

「こんなのは、出来ていて当たり前では?」

という声が聞こえてきそうですが、出来ていないのでしかたありません。

実際にやったのは次のことです。

  • 文書番号を採番して保管する必要がある書類を明確にする。
  • 採番した書類は、番号順に保管する。
  • 職場の規定に文書管理方法を規定する。

たったこれだけです。

ちょっとした改善ですが、次のような大きな効果があります。

  • 確実に必要な資料が出てくる
  • 書類を探す時間を大幅に短縮できる

非定常業務なので、目に見える形で効果を測定することは難しいですが、非常に効果のある改善となりました。

しかし、こんな簡単で当たり前に思えることでも、今と少しでもやり方を変えようとすると、必ず反対する人が出てきます。

これだけやるだけでも、意外と大変でした。

Aさん
「書類は番号順でなく、案件ごとにファイリングした方が使いやすい。」

だい
「確かに、その案件の仕事をしているときは手元に書類が集まっていて仕事がしやすいかも知れません。
しかし、その案件が終わった後に担当が変わると、その書類はどこにあるか分からなくなります。最悪は探し出すことができなくなります。
もし、今手元に必要なら、コピーして使用してもらえばいいと思います。」

こんな感じのやり取りもありました。

業務改善とは言えば響きはいいですが、別の言い方をすれば仕事のやり方を変えることになります。

業務が効率的になるとしても仕事のやり方を変えることに抵抗する人もいるのだと実感しました。
(もしかしたら、業務が効率的になることを理解してもらっていなかっただけかもしれませんが。。。)

しばらくは、初歩的な改善が続きます。

書類台帳の改善!検索しやすい書類台帳にする

過去から文書番号を付けていた書類の台帳は、2010年以降から手書きからエクセルになっていましたが、新しい年になると新しいシートを作って採番するという運用をしていました。

2009年まで書類台帳が手書きだったことに驚きを隠せませんでしたが。。。

これを始めてみた時の衝撃は、今でも忘れません。

これは、紙で採番していた時のやり方をエクセルで、そのままやろうとしたために生じた事象だと思われます。
誰もこのやり方にツッコミを入れなかったのが不思議なくらいです(汗)

この書類台帳の問題点は下記です。
「過去に採番した全ての文書を1回で検索できない」

1年毎にシートを移動して、キーワードなどを入力して検索する必要があります。時が経ち、シートが増えていく毎に必要な文書を探す時間が長くなります。

ここで、私がやったことはこれだけです。
「書類台帳を1枚のシートのまとめる」

項目のところにはフィルタ機能を追加しています。
これで、キーワードを含んだ文書を一覧することも可能です。

今が2022年なので、以前のルールだと12枚のシート(12年分)があったことになります。
これだけでも書類を探す労力は12分の1になっていると言っても過言ではないでしょう。

ここまででも簡単な改善だけでも、これだけでも仕事が順調に進むようになりました。

過去に作成書類を探す時間を短縮する

2009年以前の書類台帳は「紙」でしか残っていないため、エクセルのように、キーワード検索ができません。

そのため、上から順番に全ての書類のタイトルを確認し、目的の文書を見つけなければいけません。

参照することが滅多に無い書類は、それでもいいかもしれませんが、頻繁に探すことがある種類の書類は、これだと非常に効率が悪いです。

次のステップとして、過去に作成した書類を探す時間を短縮するため

「紙の書類台帳の内容をエクセルに転記する」

ことをしました。

この作業自体は手作業になるため、結構な手間がかかります。

手間がかかるため、使用頻度が高くて、手間以上の効果が期待できる種類の書類のみの実施します。

書類の種類は十数種類ありましたが、使用頻度の高い下記の2種類の書類台帳をエクセルに転記しました。

  • 顧客との取り交わし内容が記載された書類
  • 製造方法の変更の申請し承認された書類

紙の台帳に記録してあった書類の数は、合計では1000を超えていました。

この作業は工数は多かったですが、かけた工数に見合ったリターンはありました。
「紙で全ページ確認」という作業が「エクセルでキーワード検索」するだけ良くなります。時間が短縮できるだけでなく、書類の調査漏れも少なくなりました。

少し大げさですが、作業時間短縮と仕事の質を同時に改善した「トレードオン」を達成できました。

トレードオンとは?
対立して両立が難しい2つ以上の関係を、新たな価値を生み出すことで両立させること。

このように、データ処理をする業務はデータの管理を適切な方法で行うことで、トレードオンとなる業務改善が意外と簡単にできます。

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